加齢臭(読み)カレイシュウ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

加齢臭
かれいしゅう

高齢者に独特の青臭い、脂臭い体臭。もともと体臭の強い欧米人の場合はほとんど問題になっていないが、体臭が弱い日本人の場合は、若い世代から、高齢男性のいわゆる「オヤジ臭」として指摘されていた。2000年(平成12)、資生堂グループがその原因物質の一つ「ノネナール」(不飽和アルデヒドの一種)を発見、加齢臭の正体とした。
 ノネナールは40代以降の男性と閉経後の女性に多く分泌するとされ、皮脂腺(せん)から出る皮脂成分である不飽和脂肪酸の一種、パルミトレイン酸などの酸化物である。皮脂は青年期までは少ないが、40代から増えることもわかっている。動物や魚介類、植物の油に含まれる。アルコールから生成されるアルデヒドもノネナールの原料物質である。
 ノネナールは水に溶けにくく、肌にこびりつきやすい性質がある。耳の裏や首の後ろ、肩などの毛穴にたまっており、入念に洗う必要がある。また、対策として制汗商品とよばれる香水スプレーや汗ふきシート、クリームなどの使用が広がっている。
 加齢臭のもう一つの原因物質として、ノネナールと同じく皮脂腺から分泌される「ペラルゴン酸」を、ライオングループが見つけている。使い古した食用油の臭いで、30代男性に多いとされる。[田辺 功]

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