勝利寺(読み)しようりじ

日本歴史地名大系 「勝利寺」の解説

勝利寺
しようりじ

[現在地名]九度山町慈尊院

慈尊院じそんいん集落の南にある。世尊院万年山と号し、高野山真言宗本尊の十一面観音は空海が四二歳の時、厄除けのため彫刻したものと伝える。本尊の脇仏として観音像二体があり、「続風土記」は「湯浅権守悪疾を得て本尊観音へ祈祷す、観音其疾に代りて権守か疾頓に癒たり、権守感喜の余り脇立二躯を寄附すといふ」と記す。「続風土記」は本堂・地蔵堂・大師堂・僧坊・鐘楼御成門・二王門、鎮守二をあげ、「当寺は大師以前既にありしといふ、境内塔屋敷あり、高野山より三石を寄附す」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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