日本歴史地名大系 「勝尾城跡」の解説 勝尾城跡かつのおじようあと 佐賀県:鳥栖市牛原村勝尾城跡[現在地名]鳥栖市牛原町九千部(くせんぶ)山の南の支脚の一峰、城(じよう)山(四九四メートル)にある中世の山城跡。安良(やすろ)川上流の大谷(おおたに)川・四阿屋(あずまや)川の両谷に挟まれた岩の多い山で、谷を隔てた前面に小峰群を配して自然の要害をなしている。岩崖がめぐる山頂にはわずかの平坦地があって石垣の遺構があり、南部に物見(ものみ)、北部に倉床(くらとこ)、西方山腹に馬責馬場(うませんばば)と称する所がある。南麓に「お館(たち)」という城主筑紫氏の居館跡、その東方に鎮守社勝尾権現社跡・菩提寺全休(ぜんきゆう)寺跡・家老邸跡があり、こうらい門・鐘撞(かねつき)などの地名も残っていて、北麓の貝方(かいかた)、東麓の桜馬場(さくらばば)には敵味方の供養場跡がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報