勝尾城跡(読み)かつのおじようあと

日本歴史地名大系 「勝尾城跡」の解説

勝尾城跡
かつのおじようあと

[現在地名]鳥栖市牛原町

九千部くせんぶ山の南の支脚の一峰、じよう(四九四メートル)にある中世の山城跡。安良やすろ川上流の大谷おおたに川・四阿屋あずまや川の両谷に挟まれた岩の多い山で、谷を隔てた前面に小峰群を配して自然の要害をなしている。岩崖がめぐる山頂にはわずかの平坦地があって石垣の遺構があり、南部に物見ものみ、北部に倉床くらとこ、西方山腹に馬責馬場うませんばばと称する所がある。南麓に「おたち」という城主筑紫氏の居館跡、その東方に鎮守社勝尾権現社跡・菩提寺全休ぜんきゆう寺跡・家老邸跡があり、こうらい門・鐘撞かねつきなどの地名も残っていて、北麓の貝方かいかた、東麓の桜馬場さくらばばには敵味方の供養場跡がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android