勝絵(読み)カチエ

デジタル大辞泉 「勝絵」の意味・読み・例文・類語

かち‐え〔‐ヱ〕【勝(ち)絵】

勝負事競技のようすなどを描いた絵。
春画のこと。出陣する武士具足櫃ぐそくびつに入れておくと必ず勝つとの俗信があった。

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精選版 日本国語大辞典 「勝絵」の意味・読み・例文・類語

かち‐え‥ヱ【勝絵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 画題の一つ。勝負を競うさまを描いた絵。平安時代の絵巻「鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)」の中にも見える。
  3. 春画の異称男女秘戯を描いた絵。武士が出陣にあたってこれを具足櫃(ぐそくびつ)に入れていると必ず勝つとの俗信があり、武士はこれを戦場での慰みとしていたという。枕絵鏡絵

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世界大百科事典(旧版)内の勝絵の言及

【春画】より

…男女の秘戯を描いた絵。古くは〈おそくず(偃息図)の絵〉〈おこえ(痴絵,烏滸絵)〉といい,〈枕絵〉〈枕草紙〉〈勝絵(かちえ)〉〈会本(えほん)〉〈艶本(えんぽん)〉〈秘画〉〈秘戯画〉〈ワじるし(印)〉〈笑い絵〉などともいう。あからさまな秘戯の図ではなく,入浴の場面など女性の裸体を見せる好色的な絵は,別に〈あぶな絵〉と称して区別している。…

※「勝絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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