北古瀬間村(読み)きたこせまむら

日本歴史地名大系 「北古瀬間村」の解説

北古瀬間村
きたこせまむら

[現在地名]豊田市古瀬間こせま

ともえ川の松平橋から北に入った山間の地。村域の東を矢並やなみに発する巴川の支流矢並川が流れる。近世初めは成瀬氏領、寛永一五年(一六三八)幕府領、天和元年(一六八一)挙母藩領となって明治に至る。寛永一六年の年貢免状には「北古瀬間」と記す。文化一二年(一八一五)取替証文(古瀬間のあゆみ)によると、入会山の鳥ヶ峯山の境をめぐり、当村と石川靭負知行上野山うえのやま村との間で争論があった。

千甫せんぼの曹洞宗大象山竜田りゆうでん院は大永元年(一五二一)寺部鈴木氏の鈴木重政により創建と伝える。永禄一〇年(一五六七)三世玉岑選述の「大象山竜田院縁起并鼻祖希声禅師行状録」(竜田院蔵)に「当邑之城主松平氏家房公、其外鈴木左京助、同右京進等(中略)固請而埋大象嶺頭之深池、築刹奉初祖」とあり、大檀那として松平氏・鈴木氏の名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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