最新 地学事典 「北極地第三紀植物群」の解説
ほっきょくちだいさんきしょくぶつぐん
北極地第三紀植物群
Arcto-Tertiary geoflora
古第三紀に,北半球の高緯度地域(アイスランドを中心とし,グリーンランド・アラスカ・カナダ・シベリア・サハリンなど)に繁栄した植物群の総称。温帯性針葉樹と落葉樹からなる。Pinus・Glyptostrobus・Sequoia・Smilax・Populus・Alnus・Betula・Carpinusなどからなるこの植物群が,その後の気温の低下とともに中緯度に南下し現在に至っていると考えられた。その後,大石三郎ほかによって再吟味され,含化石層準の暖昧さと化石同定の不備が指摘された。植物群が一つの単位として移動する概念には難点があるが,現在の温帯林の成立を考えるうえで重要。
執筆者:塚腰 実
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

