精選版 日本国語大辞典 「十重禁」の意味・読み・例文・類語 じゅう‐じゅうきんジフヂュウキン【十重禁】 〘 名詞 〙 仏語。仏道修行の上で、菩薩の守らなければならない一〇の重要な戒律。顕教(けんきょう)と密教(みっきょう)の二種があり、顕教では、梵網経に説く、殺・盗・婬・妄語・酤酒・説四衆過・自讚毀他・慳惜加毀・瞋心不受悔・謗三宝の十戒。密教では説に不同があるが、無畏三蔵禅要によれば、不退菩提心・不謗三宝・不捨三宝三乗経・不疑大乗経・不発菩提心者令退・不未発菩提心者起二乗心・不対小乗人説深大乗・不起邪見・不説於外道妙戒・不損害無利益衆生の十戒。十重。十重禁戒。[初出の実例]「是は寛印供奉と申候人の、せさせ給ひたる十重禁の次第にて候」(出典:法然消息文(1212頃)津戸三郎へつかはす御返事) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例