精選版 日本国語大辞典 「千手経」の意味・読み・例文・類語 せんじゅ‐きょう‥キャウ【千手経】 経文の名。千手観音に関する経典で四本を数える。そのうち唐の伽梵達摩訳「千手千眼観世音菩薩広大円満無礙(碍)大悲心陀羅尼経」を略して、千手陀羅尼経といい、さらに略して千手経という。千手観音の由来・発願・功徳などを説いた経文で、密教、禅宗で誦持する。その中の陀羅尼は、千手陀羅尼、千手の真言、千手の呪(じゅ)などといわれ、唱えれば千手観音の救いを得られるものとして尊ばれた。[初出の実例]「縄を以て千手経を繋(か)けて、地より引きて去る」(出典:日本霊異記(810‐824)下) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例