朝日日本歴史人物事典 「千村良重」の解説
千村良重
生年:永禄9(1566)
江戸初期の代官。三郎太郎,平右衛門と称した。木曾代官・山村氏と同じく木曾義昌の臣。木曾氏改易ののち,徳川家康に属し関ケ原の戦の前哨戦である木曾攻略に参加。その功により山村氏ともども一族に1万6200石を与えられたとき,良重は4400石余を領することとなる。美濃国可児郡久々利に居住し,慶長8(1603)年信濃国伊奈郡内1万石余(榑木山支配)と,遠江国奥の山,舟明(豊田郡)村を預かり支配する。山村氏が尾張(名古屋)藩に属すを以て藩主徳川義直の懇望により,元和5(1619)年尾張藩に属す。しかし代官としてはそのままで幕臣でもあった。旗本外様列で表交替寄合格,柳之間詰。現港区芝と名古屋,また信州飯田荒町に屋敷地を与えられていた。<参考文献>『名古屋市史 地理編』『可児町史』
(松田之利)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報