ウィンスロップ(その他表記)John Winthrop

デジタル大辞泉 「ウィンスロップ」の意味・読み・例文・類語

ウィンスロップ(Winthrop)

米国ワシントン州北部の町。ミソウ川とチーワック川の合流点に位置する。19世紀末のゴールドラッシュで栄え、その後衰退。1970年代に西部劇を思わせる古い街並みを再現した観光地になった。開拓者の暮らしや歴史を紹介するシェーファー博物館や、国立養魚場がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ウィンスロップ」の意味・わかりやすい解説

ウィンスロップ
John Winthrop
生没年:1588-1649

アメリカイギリスマサチューセッツ湾植民地初代総督サフォーク州の富裕な地主の子に生まれ,所領を継ぐ。ケンブリッジ大学在学中ピューリタン感化をうける。弁護士として身をたてたが,宗教的抑圧が強化されるとニューイングランド移住を決意,マサチューセッツ湾会社総督としてピューリタンの一団を率いて1630年に渡米。総督,副総督など要職に選出され続け,選民意識をもって〈聖書国家〉の実現をめざした。R.ウィリアムズやA.ハッチンソンの追放など非寛容な態度を示したが,優れた統治能力植民地建設に貢献した。彼の〈日誌〉は《ニューイングランド史》(1825-26)として知られている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィンスロップ」の意味・わかりやすい解説

ウィンスロップ
Winthrop, John

[生]1588.1.12. サフォーク
[没]1649.3.26. ボストン
アメリカ植民地時代初期のイギリス人植民者。ケンブリッジ大学卒業。ピューリタニズムを生活信条とし,1629年チャールズ1世の特許状により設立されたマサチューセッツ湾会社に興味をもち,初代総督に任命され,30年アメリカに移住,マサチューセッツ湾植民地創設。ボストンを本拠とし,その周辺に会衆派教会を中心とするタウン共同体を建設。タウンの自治は原則として自由民全部の出席するタウン・ミーティングにおける投票により決定され,多数決による決定事項には住民全部が拘束される形態をとった。一度選ばれたら個人の最上の判断のもとに治めるという信念に基づき,自己の信仰の自由を守るため,きびしい神政政治を樹立した。彼の日記"A Journal of the Transactions and Occurrences in the Settlement of Massachusetts"は 1790年に刊行され,重要な史料である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウィンスロップ」の意味・わかりやすい解説

ウィンスロップ
うぃんすろっぷ
John Winthrop
(1588―1649)

アメリカのマサチューセッツ湾植民地の総督。イギリスのサフォークに生まれる。トリニティ・カレッジに学び法律家となったが、その間ピューリタンとなる。1630年アーベラ号にて新大陸に到着し、植民地に神政政治を確立することに貢献。ピューリタンによる統一国家を目ざし、アン・ハッチンソンを追放したことは有名である。その著書『1630年から1649年に至るニューイングランド史』The History of New England from 1630 to 1649は植民地時代の研究に有効な資料である。

[野村文子]

『アリステア・クック著、鈴木健次・桜田元雄訳『アメリカ 上』(1978・日本放送出版協会)』

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ウィンスロップ」の解説

ウィンスロップ
John Winthrop

1588~1649

ピューリタン植民地の指導者。イギリスのサフォーク出身。法律家として活動したのち,マサチューセッツ湾会社の依頼によりマサチューセッツ湾植民地の総督となり,1630年入植者を率いてアメリカに渡り植民地建設を指導し,同植民地の基礎を築いた。

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世界大百科事典(旧版)内のウィンスロップの言及

【ボストン】より

…第3期は第2次大戦と今日にいたるボストンである。ジョン・ウィンスロップに率いられて移住したピューリタンは,イギリス本国の故郷の地名にちなむボストンを建設して,1632年マサチューセッツ湾会社の政府所在地にした。南部や中部の植民地のように豊かな農作物は得られなかったが,魚類,木材,造船資材などの輸出により海運業を発達させ,やがてボストンは本国や西インド諸島をはじめ広域貿易の根拠地として,富を獲得した。…

※「ウィンスロップ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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