千筋(読み)チスジ

デジタル大辞泉 「千筋」の意味・読み・例文・類語

ち‐すじ〔‐すぢ〕【千筋】

糸のように細長いものが数多くあること。「千筋黒髪」「千筋の涙」

せん‐すじ〔‐すぢ〕【千筋】

色違い縦糸を4本ずつ配列して織った細い縦縞

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「千筋」の意味・読み・例文・類語

ち‐すじ‥すぢ【千筋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 糸状のものが非常に多くあること。細かくたくさんあること。
    1. [初出の実例]「大勢落ち重なって、千筋の縄をかけまくも忝なくも」(出典:謡曲・夜討曾我(1480頃))
    2. 「千行(チスヂ)の涙沸かへり」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)続)
  3. 特に、髪の毛をいう。
    1. [初出の実例]「きよらかなるみどりのちすじは、大たぶさのつくねしまだ」(出典:洒落本・契情買虎之巻(1778)三)

せん‐すじ‥すぢ【千筋】

  1. 〘 名詞 〙 縞柄(しまがら)一種。経(たていと)二本を一組とし、二組へだてて、縞一組の排列をする縦縞(たてじま)。また、その模様に染めたもの。千筋染
    1. [初出の実例]「御所ちらし千筋(センスチ)山づくし」(出典:浮世草子男色大鑑(1687)八)

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世界大百科事典(旧版)内の千筋の言及

【マッコウクジラ(抹香鯨)】より

…また,左の鼻道は脳油タンクの左外側に沿って咽頭に達する。脳油器官は千筋(せんすじ)と呼ぶ腱に包まれた脳油タンク(ケース)と呼ばれる脂肪組織とその下にあってジャンクと呼ばれるスイカのような脂肪組織よりなり,頭骨背面の巨大な凹みにおさまっている。細長い下あごは上あごの前端に達しない。…

※「千筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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