日本歴史地名大系 「半月山」の解説 半月山はんげつざん 栃木県:日光市半月山中禅寺(ちゆうぜんじ)湖の南岸にあり、上都賀(かみつが)郡足尾(あしお)町との境に位置。標高一七五三・一メートル。西方尾根上に半月峠(標高一五八〇メートル)がある。中禅寺湖畔と足尾を結ぶ道は、社(しや)山との間の阿世潟(あぜがた)峠(一四一〇メートル)を通っていた。しかし明治期に足尾銅山から出る有毒ガスが久蔵(くぞう)沢(現足尾町)を通って吹きつけたため植物が枯死、表土が雨水で洗われるようになり、度々の豪雨で崩落、廃道となった。大正九年(一九二〇)これに代わって、深(ふか)沢(現足尾町)を遡上し半月峠を越える道が新しく開かれた。昭和初期には日光方面から足尾銅山を見学する観光客が往来し、昭和一〇年(一九三五)頃の最盛期には五軒の茶屋が営まれたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by