一月(読み)いちげつ

精選版 日本国語大辞典 「一月」の意味・読み・例文・類語

いち‐げつ【一月】

〘名〙
① 暦の月一つ。ひとつき。一か月。いちがつ。
※光悦本謡曲・羽衣(1548頃)「一月夜々の天少女法事を定め役をなす」
浮世草子・好色一代女(1686)二「一月(イチゲツ)に六斎づつ」 〔詩経小雅・采薇〕
② 暦で一年の第一番目の月。いちがつ。正月
※高橋阿伝夜刄譚(1879)〈仮名垣魯文〉初「本年一月(いちゲツ)下旬」 〔書経‐武成〕
一輪の月。
曾我物語(南北朝頃)一〇「数量あひつらなるといへども、一月にしかず」 〔淮南子‐説林訓〕

いち‐がつ ‥グヮツ【一月】

〘名〙
① 暦の月一つ。ひとつき。一か月。いちげつ。
※雑俳・柳多留‐三〇(1804)「一ち月斗りけいこして寺を出る」
② 暦で一年のはじめの月。陰暦では春、陽暦では冬。正月。いちがち。いちげつ。むつき。祝い月。太郎月。《季・冬(陰暦では春)》〔日葡辞書(1603‐04)〕

ひと‐つき【一月】

〘名〙 暦の月一つ。一か月。
書紀(720)継体二四年九月(前田本訓)「淹留ること弦晦(ヒトツキ)になりぬ」

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デジタル大辞泉 「一月」の意味・読み・例文・類語

いち‐がつ〔‐グワツ〕【一月】

1年の最初の月。正月。いちげつ。むつき。 冬》
[類語]正月年始年初松の内新年新春初春しょしゅん・はつはる孟春もうしゅん陽春はる睦月むつき十三月じゅうさんがつ陬月そうげつ端月たんげつ太郎月たろうづき初春月はつはるづき日月ひづき初見月はつみづき大簇たいそう解凍かいとう初陽しょようとら

いち‐げつ【一月】

1か月。ひとつき。
いちがつ。正月。
一輪の月。
「数星あひつらなるといへども、―にしかず」〈曽我・一〇〉

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