南祭(読み)ミナミマツリ

デジタル大辞泉 「南祭」の意味・読み・例文・類語

みなみ‐まつり【南祭】

陰暦3月中なかうまの日に行われた、京都石清水いわしみず八幡宮臨時祭賀茂神社祭り北祭というのに対していう。

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精選版 日本国語大辞典 「南祭」の意味・読み・例文・類語

みなみ‐まつり【南祭】

〘名〙
① 陰暦三月の中の午(うま)の日(午の日二回のときは下)に行なわれた、京都府八幡市にある石清水八幡宮の臨時祭。賀茂神社の葵祭を北祭というのに対する称。明治三年(一八七〇)に廃止。《季・春》
建武年中行事(1334‐38頃)三月「南まつりは御前に召さず、弓場にて勧盃・録など賜ふ」
② 陰暦八月一五日に行なわれた石清水八幡宮の放生会(ほうじょうえ)別称。現在は石清水祭と称し、九月一五日に行なわれる。
※車屋本謡曲・放生川(1430頃)「又比は八月十五日南祭の由申候ほどに、ただ今やはたに参詣仕り候」

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世界大百科事典(旧版)内の南祭の言及

【石清水祭】より

… また,同宮の二大祭の一つである石清水臨時祭は,942年(天慶5)に平将門・藤原純友の乱平定の報賽(ほうさい)のため臨時に行われたのが始まりで,971年(天禄2)からは名称は臨時祭のままで恒例となり,毎年旧3月に行われた。古くは賀茂祭を北祭というのに対して南祭ともいわれ,京の二大祭の一つとも称されたが,1870年(明治3)に廃止された。【岡田 荘司】。…

※「南祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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