単一神教(読み)タンイツシンキョウ

デジタル大辞泉 「単一神教」の意味・読み・例文・類語

たんいつ‐しんきょう〔‐シンケウ〕【単一神教】

多数の神の並存を認めるが、特定の一神を主神として崇拝する宗教。また、この崇拝される神が特定神に限らず、時々変わるものを特に交替神教という。マックスミュラーベーダの宗教に与えた名。

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精選版 日本国語大辞典 「単一神教」の意味・読み・例文・類語

たんいつ‐しんきょう‥シンケウ【単一神教】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] henotheism訳語 ) 多神教世界の祭祀において、特定の一神が主神の地位を獲得し、最上級の宗教的関心を集めて、唯一至上の神であるかのようにみなされる宗教形態。他神の存在を積極的に否定する唯一神教や、祭祀の主神が常に最高神の地位を占める多神教とは異なる。単一の主要神が次々と崇拝される場合は、交替神教ともよばれる。拝一神教イギリスの自然神話学派マックス=ミュラーの学説

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「単一神教」の意味・わかりやすい解説

単一神教
たんいつしんきょう
henotheism

多神教,一神教と並ぶ有神論の一立場。宗教学者 M.ミュラーによる新造語で,ギリシア語の henos (1) と theos (神) とを合成したもの。ただ一神のみが存在すると考えるキリスト教イスラム教のような一神教に対し,多数神のなかから特に一柱を最高としてあがめる立場をいう。

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世界大百科事典(旧版)内の単一神教の言及

【神】より

… その第1は,世界の諸宗教を多神か一神かによって整理しようとする考え方である。すなわち,主として古代国家の宗教にみられる多神教polytheism(ギリシア,ローマ,エジプト,日本),多神のうち時に応じて特定の一神を重要視する単一神教henotheismや交替神教kathenotheism(古代インドのベーダ宗教),ただ一柱の神のみを絶対視する一神教monotheism(ユダヤ教,キリスト教,イスラム教),そしていっさいの存在物に神的なものの内在を想定する汎神教(論)pantheism(仏教)という分類がそれである。その第2は,神を人格的(形態的)存在と非人格的(非形態的)存在との2種に分ける考え方である。…

※「単一神教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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