この用語はキリスト教をめぐる近代の議論において、ユダヤ・キリスト教的に理解された神を認める立場を本来さすものであるが、さらに広く、一神教・多神教を含め、人格的な神を認める立場をさす場合もある。
その本来の議論の文脈からいえば、有神論は〔1〕神を人格的存在とする点において、そのような神の存在を認めない無神論と、また、神そのものは超人格的な絶対者であって、これを人格的なものとするのは人間知性による未熟な描写にすぎないとする立場と対立し、〔2〕神は世界とは区別され、これを超越した存在だとする点において、世界は神の部分ないし様態であって、神は万物に内在するとする汎神(はんしん)論と対立し、〔3〕世界を創造したのちも継続的にこれを保持し支配するとする点において、神は世界をいったん創造したあとは、それが自然に動いていくに任せたとする理神論と対立する。
有神論にたつ場合には、そのような神を有限なことばによって表現できるか、理性によって自らの立場を正当化できるか、神の完全性との関係において悪の存在を整合的に説明できるかといった問題に直面することになる。
[清水哲郎]
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※「有神論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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