最新 地学事典 「単斜プチロル沸石」の解説
たんしゃプチロルふっせき
単斜プチロル沸石
clinoptilolite
化学組成(Ca, Na, K)6(Si30Al6)O72・20H2Oの鉱物。斜プチロル沸石,クリノタイロライトとも。沸石族輝沸石系の一群。交換性陽イオンの卓越する元素名により3種類に細分。たとえば,Ca > K,Naなら,clinoptilolite-Caとする。以下に3種類の諸性質をまとめて記述。単斜晶系,空間群C2/m,格子定数a1.7622〜1.7688nm, b1.7895〜1.7941, c0.7399〜0.7410, β116.37〜116.50°,単位格子中1分子含む。微細な板柱状結晶。ガラス〜真珠光沢。劈開{010}完全。硬度3.5〜4。比重2.10〜2.17。無〜白色,条痕白色。二軸性負または正,屈折率α1.476〜1.491, β1.479〜1.493 γ 1.479〜1.497,2V = 31〜48°。r > v(光学的正),r < v(光学的負)。流紋岩・安山岩・玄武岩などの空隙や沸石相の堆積岩中に産出。凝灰岩が変質して単斜プチロル沸石が多量に生じたものは,沸石岩として土壌の改良・水の浄化などに多く利用。斜消光を示すptiloliteとして命名されたが,ptiloliteはモルデン沸石の旧名で現在は用いない。
執筆者:青木 義和・中牟田 義博・松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

