( 1 )中世末以降、「日葡辞書」の「かえる(孵)」の項の例文「Caigo(カイゴ)、または、tamagoga(タマゴガ) カエッタ」という記載や、また、「延宝八年合類節用集‐五」の「卵子」の「カイゴ」「タマゴ」の二様の訓、「和漢三才図会‐四四」の「卵」の「かひご」「たまこ」二様の傍訓等から両語の併用状況がうかがわれるが、「かひご」はやがて雅語の領域に転じていったものと思われる。
( 2 )なお、「蚕」も「かひこ」であるが、「卵(かひこ)」は、「観智院本名義抄」「日葡辞書」で「こ」を濁り、かつ「観智院本名義抄」でアクセントを異にする。「かひ」は、「蚕」では養う、「卵」では殻または貝と、語源を異にするとみられる。
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…すなわち男性では睾丸(精巣)で作られた精子が副睾丸(精巣上体)から精管を経て尿道に運ばれるが,付属腺として精囊や前立腺などがあり,交接器として陰茎がある。女性では卵巣とそこで作られた卵子を運ぶ卵管と,受精卵を育てる子宮,交接器としての腟などがおもな性器である。 このように,また,いうまでもなく,性器は男女で著しい性差を示すが,一般に性腺自身の特徴を一次性徴といい,それ以外の性別を示す特徴を二次性徴という。…
…同一種の動植物において,生殖に関与する配偶子に形態学,生理学的な差が認められ,2種類以上のものが区別される場合に,それらを異型配偶子と呼ぶ。異型配偶子は形の大小にしたがって,それぞれ大配偶子,小配偶子と名づけられているが,大配偶子は一般に運動性をもたず,細胞質内には栄養物質を多量に有し,卵または卵子と呼ばれる。これに対して小配偶子は運動性に富み,細胞質はほとんどなく,細胞のほとんどすべてが細胞核成分と,運動のための小器官で占められていて,精子と呼ばれる。…
※「卵子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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