日本歴史地名大系 「双賀辺田第1遺跡」の解説 双賀辺田第1遺跡すがへただい1いせき 千葉県:鎌ヶ谷市中沢村双賀辺田第1遺跡[現在地名]鎌ヶ谷市中沢 双賀辺田谷地(やじ)川の谷から北西に分岐する支谷に面した台地上にある奈良・平安時代の集落遺跡。遺跡の標高は二六メートルほどで、周囲の水田面との比高は一三メートル前後。昭和六一年(一九八六)に発掘調査され、検出された主な遺構は竪穴住居跡一七軒、掘立柱建物跡一四棟。出土遺物のおもなものに多数の灰釉陶器・布目瓦・銅製帯金具等のほか、「子中尾」「吉原」「神主」「本」「□麻呂」などと書かれた墨書土器八八点と坏・瓶の底部、甕の破片などを利用した多数の転用硯があった。墨書土器のうち最も出土量の多い「子中尾」は九世紀前半頃、次いで多い「本」は八世紀末―九世紀初頭頃のものであり、時期により主体となる文字が異なっていることが注意される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by