取上せる(読み)トリノボセル

デジタル大辞泉 「取上せる」の意味・読み・例文・類語

とり‐のぼ・せる【取(り)上せる】

[動サ下一][文]とりのぼ・す[サ下二]興奮のあまり、分別を失う。逆上する。また、のぼせあがる。
「耳まで真赤に―・せた彼女の目が」〈有島宣言

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精選版 日本国語大辞典 「取上せる」の意味・読み・例文・類語

とり‐のぼ・せる【取上】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]とりのぼ・す 〘 自動詞 サ行下二段活用 〙 ( 「とり」は接頭語 ) 感情が高まり、分別を失う。逆上する。のぼせあがる。とりのぼる。
    1. [初出の実例]「うれしがる・百両あたりとりのぼす」(出典:雑俳・神酒の口(1775))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]とりのぼ・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 ( 「とり」は接頭語。多く「気をとりのぼす」の形で ) のぼせあがらせる。
    1. [初出の実例]「清八は天にも上る心地して、滅多に調子高になり、気をとりのぼせて」(出典:談義本・銭湯新話(1754)一)

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