口なお乳臭し(読み)クチナオチチクサシ

デジタル大辞泉 「口なお乳臭し」の意味・読み・例文・類語

くちなお乳臭ちちくさ

《「漢書」高帝紀から》年が若くて経験の足りないさまをいう言葉。口なお乳臭にゅうしゅう

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精選版 日本国語大辞典 「口なお乳臭し」の意味・読み・例文・類語

くち【口】 なお乳(ち・ちち)(くさ)

口がまだ乳くさい。年がまだ若くて経験不足であることにいう。くちばし黄色い。〔諺草(1699)〕〔漢書‐高祖紀〕

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故事成語を知る辞典 「口なお乳臭し」の解説

口なお乳臭し

年がまだ若くて、経験不足であることのたとえ。

[使用例] まだ乳臭いこの殿の口車に乗せられって、〈略〉おめおめ御意に従いましょうなどとは、どの面下げて申せた義理じゃ[芥川龍之介邪宗門|1918]

[由来] 「漢書―高帝紀」に見える、りゅうほうのことば。紀元前三世紀の終わり、後に漢王朝を開くことになる劉邦が、まだ群雄と争っていたころ。彼は、という国と戦う前に、その大将の名前を聞いて、その男は「口なお乳臭し(口にはまだ乳の香りが残っている)」と言って、勝利を確信したとのことです。

〔異形〕口になおにゅうしゅうあり/にゅうしゅう

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