御意(読み)ギョイ

デジタル大辞泉 「御意」の意味・読み・例文・類語

ぎょ‐い【御意】

貴人目上の人などを敬って、その考え・意向をいう語。お心。おぼしめし。「御意にかなう」
《「御意のとおり」の意から》目上の人に対して、同意肯定を示す返事言葉。ごもっとも。おっしゃるとおり。「御意にござります」
[類語]考え貴慮尊慮賢慮貴意尊意おぼし召し

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精選版 日本国語大辞典 「御意」の意味・読み・例文・類語

ぎょ‐い【御意】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 相手を敬ってその考えや気持をいう語。お考え。おぼしめし。みこころ。
    1. [初出の実例]「左大臣殿院方に伺候の間、御意(ギョイ)の通ずること、世に隠れなし」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)中)
    2. 「ホイ、又御意を揖った」(出典:滑稽本・和合人(1823‐44)四)
  3. 主君や貴人などの仰せ。おさしず。ご命令。おことば。
    1. [初出の実例]「此二つの間、何れも叶ふまじきとの御意にて候はば」(出典:太平記(14C後)五)
    2. 「有がたき殿の御意(ギョヰ)を申聞せ」(出典:浮世草子・世間娘容気(1717)四)
  4. ( 「御意のとおり」の意から ) 目上の人の意見や質問などにたいして、同意を示したり肯定したりするのに用いる。転じて、感動詞的にも用いる。ごもっとも。そのとおり。
    1. [初出の実例]「『証拠はあるか』『御意(ギョイ)でござります』」(出典:咄本・無事志有意(1798)年の市)

御意の補助注記

会話で多く用いられているが、「得御意」「被御意」などのかたちで往来物にも多く見え、の意味での書簡用語でもあった。

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