古宮(読み)フルミヤ

デジタル大辞泉 「古宮」の意味・読み・例文・類語

ふる‐みや【古宮】

古い宮殿。年を経た御殿
「この―の梢は、いとことにおもしろく」〈総角
年老いて世間から忘れられた親王
「そのころ、世に数まへられ給はぬ―おはしけり」〈橋姫

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精選版 日本国語大辞典 「古宮」の意味・読み・例文・類語

ふる‐みや【古宮】

〘名〙
① 以前に使われて、今は使われていない御殿。
書紀(720)天武一四年九月(北野本南北朝期訓)「天皇、旧宮(フルミヤ)安殿(あむとの)の庭(おほは)に宴(とよのあかりきこしめ)す」
② 年をへて古び、忘れられたような宮殿。
源氏(1001‐14頃)総角「空をのみ眺め給ふに、此のふる宮の梢は、いと殊におもしろく」
③ 年をとって世間から忘れられた皇族。ふるみこ
※源氏(1001‐14頃)橋姫「その頃、世にかずまへられ給はぬふる宮おはしけり」

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