朝日日本歴史人物事典 「古河善兵衛」の解説
古河善兵衛
生年:天正4(1576)
江戸前期の米沢藩士。寛永1(1624)年,福島奉行兼郡代となる。このころ藩財政の窮乏を救うため,新田開発は大きな課題であった。信夫・伊達郡(福島県)下では,元和年間(1615~24)から西根下堰の開削工事が始まっていたが,これだけでは用水が不足するので,古河は普請奉行として上堰の開削に着手,10年がかりで延長約30kmの堰を完成,約660haを灌漑した。藩主に阿武隈川の舟運利用を進言し,氾濫を防ぐ土木工事を行うなど,地域の開発に努めた。62歳で急死した。死因には諸説がある。
(丸井佳寿子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報