日本大百科全書(ニッポニカ) 「史良」の意味・わかりやすい解説
史良
しりょう / シーリヤン
(1900―1985)
中国の女性弁護士、政治家。江蘇(こうそ)省出身。上海(シャンハイ)で弁護士を開業。満州事変以後、全国各界救国会連合会の指導者として、抗日民族統一戦線の立場で活動。1936年11月、抗日七君子の一人として国民政府に逮捕され、日中戦争勃発(ぼっぱつ)後まで蘇州(そしゅう)で投獄されていた。抗戦中は重慶(じゅうけい)におり、宋慶齢(そうけいれい)、鄧穎超(とうえいちょう)らと協力、また中国民主同盟の結成にも尽力した。1949年、北京(ペキン)で全国人民政治協商会議に参加、中華人民共和国成立とともに政務院司法部長に就任、その後、全国人民代表大会常務副委員長、全国婦女連合会副主席、中国民主同盟主席となり、1985年9月、85歳で死去した。
[安藤彦太郎]