精選版 日本国語大辞典 「合物」の意味・読み・例文・類語
あわせ‐ものあはせ‥【合物】
- 〘 名詞 〙
- ① 二つ以上のものをいっしょにしたもの。
- [初出の実例]「香に合せ物にするが、蘭一種で名香のやうにはあるまいぞ」(出典:詩学大成抄(1558‐70頃)九)
- ② 副食物。おかず。あわせ。
- ③ 音楽を合奏すること。連弾すること。
- [初出の実例]「お向うのお金さんとあはせものでもおしな」(出典:滑稽本・早変胸機関(1810))
- ④ 同種類の物を持ち寄ってその優劣を判じて、勝負を決める遊戯。物合わせ、歌合わせ、薫物(たきもの)合わせなど。ものあわせ。
- ⑤ 一つの器物に、数種類の料理を盛り合わせたもの。硯蓋(すずりぶた)の類。あわせもり。
- [初出の実例]「あはせもの 今いふ硯ふた物の事」(出典:俚言集覧(1797頃))
- ⑥ ( 袷物 ) =あわせ(袷)⇔単物(ひとえもの)。
- [初出の実例]「夏は単物を、冬は袷物を」(出典:蔵の中(1918‐19)〈宇野浩二〉)