合物(読み)あわせもの

精選版 日本国語大辞典 「合物」の意味・読み・例文・類語

あわせ‐ものあはせ‥【合物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 二つ以上のものをいっしょにしたもの。
    1. [初出の実例]「香に合せ物にするが、蘭一種で名香のやうにはあるまいぞ」(出典:詩学大成抄(1558‐70頃)九)
  3. 副食物。おかず。あわせ。
    1. [初出の実例]「あはせ物をおかずといふは、数数ならべ居(すゆ)ればならん」(出典随筆・燕石雑志(1811)四)
    2. 「朝夕飯(いひ)の合菜(アハセモノ)には、味噌より外に得がたかりしに」(出典:読本・南総里見八犬伝(1814‐42)二二)
  4. 音楽を合奏すること。連弾すること。
    1. [初出の実例]「お向うのお金さんとあはせものでもおしな」(出典:滑稽本・早変胸機関(1810))
  5. 同種類の物を持ち寄ってその優劣を判じて、勝負を決める遊戯。物合わせ、歌合わせ、薫物(たきもの)合わせなど。ものあわせ。
  6. 一つの器物に、数種類の料理を盛り合わせたもの。硯蓋(すずりぶた)の類。あわせもり。
    1. [初出の実例]「あはせもの 今いふ硯ふた物の事」(出典:俚言集覧(1797頃))
  7. ( 袷物 ) =あわせ(袷)単物(ひとえもの)
    1. [初出の実例]「夏は単物を、冬は袷物を」(出典:蔵の中(1918‐19)〈宇野浩二〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む