同時方程式と逐次モデル(読み)どうじほうていしきとちくじモデル(その他表記)simultaneous equations system and recursive model

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「同時方程式と逐次モデル」の意味・わかりやすい解説

同時方程式と逐次モデル
どうじほうていしきとちくじモデル
simultaneous equations system and recursive model

計量経済学では経済の相互依存の関係を複数個の方程式を連立させて記述するが,これを同時方程式 (体系) という。各構造方程式には通常複数個の (同時点の) 内生変数が現れる。内生変数1個の構造方程式であれば,その内生変数を従属変数,その式に現れている先決変数独立変数とする回帰式最小二乗法を適用することによって,一般にパラメータの一致推定量が得られるが,2個以上の内生変数が存在する場合には二段階最小二乗法その他の同時方程式接近法を用いなくてはならない。しかし方程式が逐次的に解を生み出していくような特殊な形の場合には,前の式で得た内生変数の計算値を次の式の内生変数の値に用いることを繰返すという方法で古典的最小二乗法により全パラメータの推定が行える。これを逐次モデルという。

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