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相互依存 そうごいぞんinterdependence

翻訳|interdependence

知恵蔵の解説

相互依存

国家が自律的に決定し行動する政治・経済共同体としての性格を維持しながら、諸国家・社会が利益と危険性を共有し敏感に影響し合う共生状態と、それに対する諸国家・社会の対応。国家システムは、各国が独自の目標に基づいて単独で行動し、一国の国益実現や勢力拡大が他国の損失や勢力縮小を招くという考え方に立脚していた。ところが相互浸透が進むと、例えばある国が核攻撃や保護主義的な経済政策などの行動に出ると、その国自体も大きな損失を受けざるを得ない。他面、世界経済の一元化などにより、一国のマクロ経済政策が制約され、さらに他国から構造調整を迫られることも多くなった。こうした状況では、一国の政府や国民は、他政府との協調や他国民との共同行動を通じて、自らの利益実現を図ることになる。そのような諸国家・社会の共生状態を構造的な相互依存と呼び、個々の政策で他国政府との協調を通じて自己の価値実現を図ることを政策レベルの相互依存と呼ぶ。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

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百科事典マイペディアの解説

相互依存【そうごいぞん】

interdependenceの訳語。1970年代の後半から国際システムの特徴を意味する概念として使われ始めたもので,戦後の自由貿易のもとでの国際貿易の進展による各国の経済的な対外依存度の増大を基盤とした経済的・政治的・軍事的な相互の依存関係の増大のこと。
→関連項目安全保障グローバリゼーション国際世論

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世界大百科事典 第2版の解説

そうごいぞん【相互依存 interdependence】

相互依存という言葉は近年,実際の政治の場においても学問上の分析概念としても多用されるようになった。すなわち,実際の政治においては,〈支配・従属関係dominance‐dependence relations〉と対比されるシンボルとして,平等で緊密な国家間関係を意味する政策目標として用いられることが多い。学問分野においては,伝統的な国際政治の枠をこえる,現代に特有の現象を表すための概念として用いられることが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

相互依存
そうごいぞん
interdependencies

ここでは、とくに世界諸国間の相互依存関係をいう。現代世界における、とりわけ科学技術の発達は、国家間の交流を飛躍的に推進し、世界諸国間に政治、軍事、経済、文化などあらゆる領域での相互依存関係をもたらしてきた。なかでも経済面においては、先進諸国、開発途上諸国を問わず、相互に重層的な依存関係が張り巡らされている。
 相互に依存するがゆえに世界諸国はつねに相互に及ぼし合う影響を配慮し、互いに協調して生存することが不可欠になっているが、だからといって現実に諸国間の友好関係が増進し、世界の対立や軋轢(あつれき)が解消されることを意味しない。むしろ、諸国間の利害の対立をいっそう錯綜(さくそう)させ、国際的対立状況を誘発させることすらある。相互依存の深化は国際関係を緊密にさせる反面、均衡した依存の内容をもたないがために、利害の対立を誘発し、さらに国際関係に複雑な様相を生じさせている。[青木一能]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の相互依存の言及

【国家】より

…そのことが国際政治でさまざまな紛争を生み,その解決をますます困難なものとしている。 第3に,国家および国家体系の変質として見のがせない現象に,国々の〈相互依存〉の深化といった新たな現実がある。とくに先進工業諸国を中心として,貿易,金融,人,情報など有形無形の相互交流が著しい速度で発展し,その結果,国々は,相互の政策の変化に敏感にかつ大きく影響をうけるようになった。…

※「相互依存」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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