同穴(読み)ドウケツ

デジタル大辞泉 「同穴」の意味・読み・例文・類語

どう‐けつ【同穴】

死んで同じ墓穴に葬られること。「偕老かいろう同穴
同じ穴。違うように見えて同類であるたとえ。
「固より一政府―の内に在る役人」〈福沢文明論之概略

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精選版 日本国語大辞典 「同穴」の意味・読み・例文・類語

どう‐けつ【同穴】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「とうけつ」とも ) 同じ穴。
  2. ( 「穴」は墓穴の意 ) 死んで同じ墓の穴に葬られること。
    1. [初出の実例]「笑偕老於東鰈、悝同穴於南鶼」(出典:三教指帰(797頃)上)
    2. 「死なば同穴(ドウケツ)と心に誓った形の影が」(出典浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二)
    3. [その他の文献]〔詩経‐王風・大車〕
  3. 同じところに共に住むこと。時に、夫婦として仲好く暮らすこと。→偕老同穴
    1. [初出の実例]「馴れし衾の夜すがらも、同穴の跡夢もなし」(出典:謡曲・班女(1435頃))
  4. 一見別のもののようでも実は同類であること。同じ穴のむじな。
    1. [初出の実例]「固より一政府同穴の内に在る役人に課を分つも」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉五)

おなじ【同】 穴(あな)

  1. ( 「同穴(どうけつ)」を訓読したもの ) 同一の穴。夫婦が死んで同じ墓に葬られること。
    1. [初出の実例]「都にてかならず尸をさらすべし。さ様になりぬときこしめさば、ただおなじ穴の志をふかくおぼしめさるべし」(出典:明徳記(1392‐93頃か)下)

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普及版 字通 「同穴」の読み・字形・画数・意味

【同穴】どうけつ

夫婦の契り。〔詩、王風、大車(い)きては則ち室を異にするも 死しては則ちを同じうせん 予(われ)を信ならずと謂(おも)はば 日(けうじつ)の如き

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