名物に旨い物なし(読み)めいぶつにうまいものなし

ことわざを知る辞典「名物に旨い物なし」の解説

名物に旨い物なし

名物としてよく知られている食べ物も、実際に食べてみると本当においしいものはあまりないものだ。

[使用例] 古いたとえに、「名物にうまいものなし」なんといいまして、あそこへ行ったらなにを食べよう、と楽しみにしていて、いざ行ってみたら、どうもあんまり、うまいものがない[六代目三遊亭円生*噺のまくら|1987]

[解説] その土地の名産の意で「名物」という語を用いた例は一五世紀にさかのぼります。それを食べ物に限定し、「なし」と断定して大方の共感を得られるのは、庶民が比較的広い範囲に旅することが可能となった江戸中期以降のことでしょう。

[類句] 名物は聞くに名高く、食うに味なし/名所に見所なし

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精選版 日本国語大辞典「名物に旨い物なし」の解説

めいぶつ【名物】 に 旨(うま)い物(もの)なし

とかく名物といわれるたべもので、うまいものはない。名は必ずしも実を伴わないことのたとえ。名所に見所(みどころ)なし。
※牡丹の客(1909)〈永井荷風〉「『本所の牡丹って、たった此れだけの事なの』『名物に甘(ウマ)いものなしさ』」

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