向付(読み)むこうづけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「向付」の意味・わかりやすい解説

向付
むこうづけ

供応料理の献立中の一品で、向こう、お向こうともいう。初め、あるいは二番目に出す料理で、客の向こう側に置くところからこの名がある。刺身または酢の物を用いたが、現在の向付は酒の肴(さかな)に向く気のきいた料理を出している。懐石(かいせき)では膾(なます)を向付という。また、本膳(ほんぜん)料理では本膳の向こう側(前方)に頭(かしら)付きの魚の焼き物を用いて、これを向詰(むこうづめ)という。最近はお通し、先付(さきづけ)などと混同されている場合もあるし、昭和初期からは前菜(ぜんさい)という中国名を用いることもある。

[多田鉄之助]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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