日本歴史地名大系 「向津具村」の解説
向津具村
むかつくむら
油谷湾の北、向津具半島とそれに続く油谷島を村域とする。東は
「和名抄」に記される
向津具の地名は向国(和名抄ほか)、向津奥(妙法院文書ほか)、
この地にも歌人柿本人麿が来住したという伝説があり、その折に
と詠んだとされる。それをうけて連歌師宗祇は
と詠んだという(「閥閲録」所収大願寺文書)。
明治三年(一八七〇)に
慶長一五年(一六一〇)の検地帳では向津具とあり、総石高二千三三一石余、うち田方が一五一町余で一千六九一石余、畠方が一一二町余で三四九石余、百姓屋敷一六六、浦屋敷三六、浦浮役一六一石余、小物成六石余と記される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報