君殿庄(読み)きみどののしよう

日本歴史地名大系 「君殿庄」の解説

君殿庄
きみどののしよう

大乗院雑事記」文明一五年(一四八三)七月一九日条に「仏地院領長谷之君殿庄百五十貫文ニ、自東北院売渡于妙徳院云々、以外之東北院悪行也、仏地院旧領也、故任俊得業五十貫文ニ東北院エ本銭返ニ(質)物ニ置之地也」とみえる。これによると、君殿庄は興福寺仏地ぶつち院領荘園と考えられる。同院の任俊が興福寺東北とうほく院へ質物に入れている間、おそらく彼の没後、東北院が妙徳みようとく院へ売却したので問題となっている。

当庄の所在は長谷の君殿庄とあり、現大字初瀬辺りに比定される。同記文明一六年一〇月一三日条には「庄家ハ三十間之屋也云々、名主ハ岩大夫 竹屋 奈良屋 執行 長楽寺 大文字屋」とあり、在地の庄家の規模のほか、同庄名主に農・商兼帯の者の存在もみられ、長谷の町場の様相がうかがえるようである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

収穫年度を2年経過した米。《季 秋》[類語]米・玄米・白米・新米・古米・粳うるち・粳米・糯もち・糯米・黒米・胚芽米・精白米・内地米・外米・早場米・遅場米・新穀・米粒・飯粒・小米・屑米...

古古米の用語解説を読む