吹返(読み)ふきかえし

精選版 日本国語大辞典 「吹返」の意味・読み・例文・類語

ふき‐かえし‥かへし【吹返】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「ふきがえし」とも ) 風が向きを変えて、以前と反対の方向に吹くこと。また、その風。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. ふき(袘)
  4. ( 「ふきがえし」とも ) 兜(かぶと)の錣(しころ)の板の両端で外部に反り返した所。
    1. [初出の実例]「甲の吹(フキ)返しに、熊手をからと打懸て」(出典:源平盛衰記(14C前)四二)
  5. 女の髪の結い方の一種。吹鬢(ふきびん)を髱(たぼ)へかきあげた髪形
    1. [初出の実例]「たけの御くしを、中ほどよりをしきり、ふきかへしといふ物に、ゆひ給ひ」(出典:仮名草子・花山物語(1648‐61頃か)二)
  6. 強風で船が吹き倒されること。
    1. [初出の実例]「一御船大小拾五艘 内 四艘吹返し」(出典:御留帳御船手‐延宝二年(1674)八月一七日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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