ふか・す【袘】
- [ 1 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 袘(ふき)を出す。着物の袖口や裾に裏地を出してふくらませる。
- [初出の実例]「殿中流・六方がかりなどいふ。〈略〉裏を深くふかせて、すそのたけはるかに短きを本とす」(出典:評判記・色道大鏡(1678)二)
- [ 2 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 [ 一 ]に同じ。
- [初出の実例]「ふ断の風俗も裙(すそ)みじかに裏をふかし」(出典:浮世草子・世間娘容気(1717)一)
ふき【袘・
】
- 〘 名詞 〙 ( 「ふきかえし(吹返)」の略されてできた語か ) 袷(あわせ)や綿入れなどの袖口や裾の部分の裏地を、表に折り返して縁のように縫いつけたもの。ふき返し。〔書言字考節用集(1717)〕
- [初出の実例]「変り色の厚い袘(フキ)の椽に引き擦るを軽く蹴返しながら」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉八)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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