呉均(読み)ごきん(英語表記)Wu Jun

精選版 日本国語大辞典 「呉均」の意味・読み・例文・類語

ご‐きん【呉均】

中国南朝の梁の詩人。字(あざな)は叔庠(しゅくよう)。浙江安吉の人。彼の詩にならう者が多く、その詩風は呉均体とよばれた。著「斉春秋」「後漢書注」など。(四六九‐五二〇

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「呉均」の意味・わかりやすい解説

呉均
ごきん
Wu Jun

[生]泰始5(469)
[没]普通1(520)
中国,六朝時代の梁の文学者。呉興 (浙江省) の人。字,叔庠 (しゅくしょう) 。低い身分の出身ながら沈約 (しんやく) に文才を認められ,呉興の主簿を経て武帝に招かれ,奉朝請 (儀典進行係) をつとめた。編述した斉王朝史『斉春秋』に帝の怒りに触れる部分があり追放されたが,再び召され,勅命により『通史』執筆中に死んだ。六朝後半らしい技巧を駆使し,繊細艶麗な詩を得意とする流行作家であり,その作風は「呉均体」と称された。怪異小説『続斉諧記』,詩集『呉朝請集』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の呉均の言及

【西京雑記】より

…両晋南北朝時期にまとめられた作品。作者として漢の劉歆(りゆうきん),晋の葛洪(かつこう),梁の呉均などの名が挙げられているが,いずれも確かな証拠はない。この作品の基礎には前漢時代の都でのできごとをのべる講釈のような文芸があって,それが文人の手で文字に定着されたものであろう。…

※「呉均」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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