呉大澂(読み)ごだいちょう(その他表記)Wu Da-cheng

精選版 日本国語大辞典 「呉大澂」の意味・読み・例文・類語

ご‐だいちょう【呉大澂】

  1. 中国、清代の学者政治家。字(あざな)は清卿。号は恒軒、愙斎(かくさい)など。官は湖南巡撫。金石文字の研究功績をあげ、また篆書(てんしょ)山水画をよくした。著「愙斎集古録」など。(一八三五‐一九〇二

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「呉大澂」の意味・わかりやすい解説

呉大澂
ごたいちょう
Wu Da-cheng

[生]道光15(1835)
[没]光緒28(1902).1.27.
中国,清末の政治家,書家画家文人。呉県 (江蘇省蘇州) の人。字は清卿,号は恒軒,かく斎。同治7 (1868) 年の進士,官は湖南巡撫にいたる。光緒 20 (94) 年,日清戦争において山海関で敗れて退官。幼少より篆書を,中年よりは籀文 (ちゅうぶん) にすぐれ,また刻印に長じ,金石を収蔵してその鑑別にも精通した。絵画は山水,花卉をよくし,同治1 (62) 年上海に旅行したおりには,すでに萍花社書画かく会に参加。著書に『説文古籀補』『恒軒所見所蔵吉金録』『かく斎集古録』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の呉大澂の言及

【金石学】より

…19世紀の後半になると金文学も多岐に分かれる。江南では蘇州の潘祖蔭(はんそいん)とその弟子呉大澂(ごだいちよう)や,瑞安の孫詒譲(そんいじよう)が著名で,呉大澂の《説文古籀補(せつもんこちゆうほ)》14巻は,金石文と《説文(せつもん)(説文解字)》を対照し,金文解読の正しい出発点を作ったものとして,《愙斎(かくさい)集古録》26冊とともに不朽の業績とされる。また山東の陳介祺(ちんかいき)や呉式芬(ごしきふん)も青銅器の収集,鑑識と金文解読に卓越していた。…

※「呉大澂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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