呉天(読み)ゴテン

デジタル大辞泉 「呉天」の意味・読み・例文・類語

ご‐てん【呉天】

《呉の国が中央から遠く離れていたところからという》遠い異郷の地。
「―に白髪恨みを重ぬといへども」〈奥の細道

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「呉天」の意味・読み・例文・類語

ご‐てん【呉天】

〘名〙
① 中国南部、呉の地方の空。〔李白‐淮海対雪贈傅靄詩〕
② (呉が楚とともに、古来、遠い異郷というイメージが強かったところから。また「詩人玉屑禅林・無蔬筍気」に引く閩僧可士の「笠重呉天雪、鞋香楚地花」の句によって) 遠い異郷の空。遠く離れた土地
御伽草子・七草ひめ(室町時代物語大成所収)(室町末)下「こてんの雪、身をきるよりも、たへがたし」
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)草加「呉天に白髪の恨を重ぬといへ共」

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