周匝保(読み)すさいほ

日本歴史地名大系 「周匝保」の解説

周匝保
すさいほ

和名抄赤坂あかさかすさい郷の郷名を継ぐか。現吉井町周匝を遺称地とし、史料上に滝山たきやま焼松やきまつなどがみえるので滝山川流域に比定される。承安三年(一一七三)一二月の安倍頼広解(黄薇古簡集)によると、頼広は国衛領周匝郷内にあった相伝私領の高野山のうち滝山に別所建立、東は於々奴多乃御尾(焼松谷)、西は滝山、南は枕尾(松尾)、北は四柄峰を四境とする滝山の地を寄進した。元久元年(一二〇四)滝山別所を東宮祈願所として寄進した住僧西明は、承元三年(一二〇九)八月国衛に周匝保滝山別所寄進の安堵を申請して認められた(「西明解」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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