精選版 日本国語大辞典 「味噌・未醤」の意味・読み・例文・類語
み‐そ【味噌・未醤】
〘名〙
① 蒸した大豆に、米、麦、大豆などの麹(こうじ)と塩を混合して熟成させた食品。麹の原料によって米味噌、麦味噌、豆味噌に大別され、塩の量によって甘味噌、辛味噌に分けられ、産地によって仙台味噌、江戸味噌、信州味噌、府中味噌などと呼ばれている。味噌は調味料としてだけでなく、米食に見あう植物性のたんぱく質食品として広く使われ、栄養上も役立ってきた。
※正倉院文書‐天平一〇年(738)駿河国正税帳「未醤弐斛捌斗盛𤭖弐口」
② 特に工夫をこらした点。特に趣向をこらしたところ。また、それを人に自慢すること。手前味噌。
※雑俳・口よせ草(1736)「長生の味噌は持仏を人に見せ」
③ 失敗すること。しくじること。また、欠点。
※雑俳・軽口頓作(1709)「つきたがる・あげやのみそをかぶろ共」
④ 「みそすいもの(味噌吸物)」の略。
※雑俳・柳多留‐八(1773)「おとり子を味噌とうしほの間へ出し」
⑤ 「みそようにん(味噌用人)」の略。
※雑俳・柳多留‐三(1768)「よろこんでくりゃれとみそへ一つさし」
⑥ 力のよわいもの。弱者をあざけっていう語。「泣きみそ」「弱みそ」
※咄本・笑長者(1780)味噌「よわい者をみそといひ」
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