木下杢太郎(もくたろう)の戯曲。1幕。『スバル』1911年(明治44)3月号に発表。14年(大正3)に桝本(ますもと)清、沢田正二郎らの第二次新時代劇協会が有楽座で初演。新思想としての社会主義が紹介され始めた時代を背景に、その影響を受けた老舗(しにせ)の染物店のひとり息子をめぐっての、父を中心とする家族や縁者たちの対立、対応が、雪の降る元旦(がんたん)の夜という設定で描かれている。戯曲界に写実的な作風を開いた画期的な作品と評価される。息子が国中がひっくり返るような事件に関係したとされており、そこに大逆事件の影響をみる論者もいる。その意味で十分社会劇的なテーマであるが、気分劇として上演されたように、ロマン主義的な香りが強い。
[大笹吉雄]
『『現代日本戯曲選集2』(1955・白水社)』
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
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