8世紀に和泉地域(現,大阪府南西部)におかれた行政単位。和泉地域はもと河内国に属したが,716年(霊亀2)に珍努宮(ちぬのみや)に供するため和泉・日根の2郡を割き,さらに同年大鳥郡を加えて和泉監が成立した。正倉院文書に737年(天平9)の正税帳が伝わる。740年には廃され,3郡は再び河内国に編入された。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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【古代】
五畿内に属する下国(《延喜式》)。河内国に属したが,716年(霊亀2)に珍努(ちぬ)宮の造営や管理にあてるため大鳥郡,和泉郡,日根郡の3郡を特別行政区画の和泉監(げん)として分離,740年(天平12)河内国に再び合併,757年(天平宝字1)和泉国として独立した。国府は和泉郡,現在の和泉市府中町付近にあった。…
…智努離宮,和泉宮とも記す。《続日本紀》の霊亀2年(716)3月条に〈河内国の和泉・日根両郡を割(さ)き珍努宮に供せしむ(造営の人夫と費用を出させる)〉,同4月条に〈大鳥・和泉・日根三郡を割き和泉監(げん)を置く〉とあり,これまで三郡は河内国に含まれていた。監は,普通の国がもつ行政任務以外に離宮警衛の務も兼ねる管区(または役所)をさし,例に芳野監(よしのげん)があり,避暑用の芳(吉)野離宮(吉野宮)を管内に擁した。…
…吉野宮は《日本書紀》の応神紀に初めてみえ,壬申の乱前の大海人(おおあま)皇子(後の天武天皇)隠棲の地として,特に天武系皇統の行幸がしばしばあった。珍努宮はその維持管理のため,716年(霊亀2)河内国和泉など3郡を割いて和泉監(げん)という特別行政区を設けた。このころ吉野宮のためにも芳野監を設けているが,両離宮とも律令制の衰退とともに廃絶したらしい。…
※「和泉監」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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