和韻(読み)わいん

精選版 日本国語大辞典 「和韻」の意味・読み・例文・類語

わ‐いん ‥ヰン【和韻】

〘名〙
他人から漢詩を詠みかけられた時などに、それにこたえて、その詩と同じ韻字を用いて詩を作ること。次韻用韻依韻三体がある。
実隆公記‐文明六年(1474)正月一一日「鏡書記和韻持来」
② 転じて、①と同じようにして和歌を作ること。
随筆槐記‐享保一七年(1732)八月九日「十首の御歌の和韻をのこらずあそばして」

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デジタル大辞泉 「和韻」の意味・読み・例文・類語

わ‐いん〔‐ヰン〕【和韻】

漢詩で、他人の詩に和し、同一の韻を用いて詩を作ること。原作と同一の字を同一の順に用いる次韻、順にこだわらずに用いる用韻、同一の韻に属する他の字を用いる依韻の3体がある。

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普及版 字通 「和韻」の読み・字形・画数・意味

【和韻】わいん(ゐん)

他人の詩の韻によって詩を作る。〔滄浪詩話詩評〕和は最も人の詩をす。古人は酬唱してせず。此の風始めて元()・白(居易)・皮(日休)・陸(亀)にんなり。本賢、乃ち此れを以て工をはせ、九和のるに至る。

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