嘉名(読み)かめい

精選版 日本国語大辞典 「嘉名」の意味・読み・例文・類語

か‐めい【嘉名・佳名】

  1. 〘 名詞 〙
  2. よい名称。縁起のよい名。かみょう。
    1. [初出の実例]「凡諸国部内郡里等名。並用二字。必取嘉名」(出典延喜式(927)二二)
  3. よい評判。りっぱな名声令名美名
    1. [初出の実例]「櫲樟待運之今、将佳名於七廻之涼燠」(出典:詩序集(1133頃)月下客衣冷詩序〈藤原永範〉)
    2. 「殊更この芸、位を極めて、かめいを残す事、是、天下の許されなり」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)五)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝注‐昭公三二年〕

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普及版 字通 「嘉名」の読み・字形・画数・意味

【嘉名】かめい

評判。

字通「嘉」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の嘉名の言及

【地名】より

…また伊予道後温湯碑文(596)には〈葛城〉の人名(旧地名)があり,すでに6世紀には意義に対応する2字表記を理想(瑞祥思想)としたことがわかる。713年5月,元明天皇は〈畿内七道諸国の郡郷は好字を用いよ〉と詔し,《延喜式》民部式には〈凡そ諸国の郷里の名は二字とし,必ず嘉名を取れ〉とあり,官命によって地名は中国的な嘉名・好字・2字に選定することになった(額田部を額部,春日部を春部)。また飛鳥をアスカ,春日をカスガとする義訓地名や,磐余(いわれ),磐村を石寸,杖部を丈部とする省画地名などもみられた。…

※「嘉名」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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