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国体明徴 こくたいめいちょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国体明徴
こくたいめいちょう

1935年の天皇機関説テロ事件から発した政治問題。菊池武夫貴族院議員の美濃部達吉攻撃に便乗して,政友会は岡田内閣打倒のため軍部と結託し,天皇機関説排撃の世論操作を行なった。このため政府は美濃部の著書『逐条憲法精義』『憲法撮要』などを発禁処分とし統治権の主体は天皇にありとする国体明徴の訓令を発するにいたった。しかし問題は収まらず軍強硬派は岡田首相の妥協的な事態収拾方法を攻撃し,ついに軍内部の皇道派統制派の派閥抗争へと発展,また平沼騏一郎枢密院副議長は機関説支持派一木喜徳郎枢密院議長を攻撃するにいたった。このため政府は2度にわたって国体明徴声明 (1935.8,10.) を発せざるをえなかった。この事件によって軍強硬派,右翼勢力は政治的進出を果す重要な突破口をつくることができた。

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世界大百科事典内の国体明徴の言及

【教学刷新】より

… 成長する日本資本主義の市場拡大を軍事侵出によって果たそうとする政府・軍部などにとって,大正デモクラシー下での社会主義・自由主義思想の台頭とその学生・知識人・労働者層への浸透は,許しがたい国内的不安要因とされた。35年帝国議会貴族院において美濃部達吉の天皇機関説が問題化され,〈国体明徴〉が帝国議会貴衆両院で決議された(国体明徴問題)。従来,憲法解釈上で正統理論とされていた美濃部学説を批判されて政府は,当初狼狽したが,これを思想統制の好機と判断し,内務省は美濃部の憲法研究書を発禁処分にするとともに,2次にわたって〈国体明徴〉声明を発表し,みずから〈教学刷新〉を推進することとした。…

※「国体明徴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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