ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国体明徴」の意味・わかりやすい解説
国体明徴
こくたいめいちょう
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… 成長する日本資本主義の市場拡大を軍事侵出によって果たそうとする政府・軍部などにとって,大正デモクラシー下での社会主義・自由主義思想の台頭とその学生・知識人・労働者層への浸透は,許しがたい国内的不安要因とされた。35年帝国議会貴族院において美濃部達吉の天皇機関説が問題化され,〈国体明徴〉が帝国議会貴衆両院で決議された(国体明徴問題)。従来,憲法解釈上で正統理論とされていた美濃部学説を批判されて政府は,当初狼狽したが,これを思想統制の好機と判断し,内務省は美濃部の憲法研究書を発禁処分にするとともに,2次にわたって〈国体明徴〉声明を発表し,みずから〈教学刷新〉を推進することとした。…
※「国体明徴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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