国有地信託制度(読み)こくゆうちしんたくせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国有地信託制度」の意味・わかりやすい解説

国有地信託制度
こくゆうちしんたくせいど

国が国有地信託銀行などに信託して一定の事業的活用をはかり,その収益から配当を受ける制度。不動産の信託を国有地でもできるようにしたもので,1986年6月の国有財産法改正で導入された。不動産の信託には,信託された土地に建築物を構築し,これを賃貸して運用する賃貸型と,これを売却処分する分譲型の2つがある。現在行われている国有地信託のケースは,相続税法などの規定による物納財産 (土地) について,借地権者と共同で受託者と信託契約を結んでおり,国は分譲型,借地権者は賃貸型の共同住宅である。なお,国有地の信託に際しては,国有財産審議会の審議を経なければならない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android