朝日日本歴史人物事典 「国造雄万」の解説
国造雄万
8世紀,美濃国方県郡(岐阜県)の役人。地位は少領(次官)。神護景雲2(768)年と宝亀1(770)年の2回,多額の私財を献じて国の財政を潤したことにより,6階級特進して外従五位下に叙せられている。正倉院に伝わる大宝2(702)年の同郡の戸籍に,96人の戸口をかかえる国造大庭という豪族がいるが,その戸口に「国造小万」という7歳の息男がおり,これを雄万と同一人とみる説がある。<参考文献>門脇禎二『日本古代共同体の研究』
(狩野久)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報