東御(読み)トウミ

デジタル大辞泉 「東御」の意味・読み・例文・類語

とうみ【東御】

長野県東部にある市。古くから名馬産地として知られ、北国街道海野うんの宿は江戸時代面影を残す。平成16年(2004)東部町北御牧きたみまき村が合併して成立。人口3.1万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「東御」の意味・読み・例文・類語

とうみ【東御】

長野県東部の地名。古くから名馬の産地として知られ、北国街道海野宿は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。平成一六年(二〇〇四市制

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改訂新版 世界大百科事典 「東御」の意味・わかりやすい解説

東御[市] (とうみ)

長野県中東部の市。2004年4月東部(とうぶ)町と北御牧(きたみまき)村が合体して成立した。人口3万0696(2010)。

東御市南部の旧村。旧北佐久郡所属。人口5507(2000)。佐久盆地西部,千曲川南岸に位置し,東は小諸市に接する。中央部を鹿曲(かくま)川が北流し,千曲川に合流する。鹿曲川の東岸部は古代の官牧があった御牧原台地の北半部にあたり,西岸の八重原は近世に開墾された新田地帯である。農業が基幹産業で,米作,野菜栽培などに加えて近年はチョウセンニンジン,花卉などの栽培や畜産も盛んになってきた。農業従事者の割合は3割をこえ郡内では最も高いが,ほとんどが兼業農家で,小諸市や上田市などへの通勤者が多い。両羽神社(下之城)に石造龕,観音寺大日向)に木造阿弥陀三尊像がある。

東御市中北部の旧町。旧小県(ちいさがた)郡所属。人口2万5437(2000)。千曲川北岸に位置し,東は小諸市,西は上田市に接する。町の北縁には烏帽子岳,湯ノ丸山などの火山がそびえ,上信越高原国立公園に属する。町域の60%近くが山林原野で,集落は南部の扇状地に点在する。本海野(もとうんの)は近世に北国脇往還の宿駅として栄え,今も海野格子(連子格子)などに当時の面影を残す。かつては養蚕の町として知られたが,近年は果樹,高原野菜栽培が中心で,ブドウクルミの特産地である。国道18号線に沿って工場団地が造成され,また上田市,小諸市のベッドタウンとして住宅団地が造成されて人口が増加している。北部の湯ノ丸高原一帯にはキャンプ場,スキー場が開かれ,訪れる人が多い。ほぼ中央を上信越自動車道が通り,祢津(ねつ)には東部湯の丸インターチェンジが開設。南縁を通るJR信越本線は1997年に第三セクター〈しなの鉄道〉と改称された。戌立(いんたて)石器時代住居跡は国史跡に指定されている。大石は江戸中期の名力士雷電為右衛門の出生地である。
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