国連NGO(読み)こくれんエヌジーオー

百科事典マイペディア 「国連NGO」の意味・わかりやすい解説

国連NGO【こくれんエヌジーオー】

国連の諸機関と公式な関係をもつ非政府組織(NGO)の総称国際連合憲章起草に米国のNGOが参加した経験などから,国連憲章第71条はNGOとの関係を規定。1968年の経済社会理事会決議1296(XLIV)で,非政府性,国際性,非営利性などの登録基準を明らかにした。この基準で登録手続きをクリアーしたNGOは,一般にECOSOC-NGOと呼ばれるが,その中には総会決議ユネスコなど機関設立決議に従って諮問資格をもつNGOも含まれる。さらに,国連広報局と協力関係をもつNGOがあり,これらを国連NGOと総称している。この中では,経済,社会,文化,教育,人権など経済社会理事会の権限事項の大半に関わる活動を行っているものをカテゴリーI,人権など特定の分野で活動するものをカテゴリーII,その分野の中でも難民先住民族といった専門分野で活動するものをロスターと分類し,議案の提出,文書での意見提出などの権利が細かく規定された。1996年に行われたNGOの協議資格の改正では,カテゴリーIとカテゴリーIIがそれぞれ一般協議資格,特別協議資格と改称された他,当該国政府の承認の下で,主に国内で活動するNGOもこれらの協議資格を取得することが可能になった。1998年現在,世界で1500以上のNGOが活躍している。
→関連項目国際インディアン条約評議会国際連合

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