土不付(読み)つちつかず

精選版 日本国語大辞典 「土不付」の意味・読み・例文・類語

つち‐つかず【土不付】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 足の裏のくぼんだ部分。つちふまず。
    1. [初出の実例]「雪の上をありくはだしや土つかず〈貞晨〉」(出典:俳諧・口真似草(1656)冬)
  3. ( 土俵の土が一度も身体につかないの意 ) 相撲で、その場所にまだ一度も負けていないこと。また一般に、一連勝負にそれまで一度も負けていないこと。
    1. [初出の実例]「自慢じゃ無いが此興行は土附かず」(出典:落語・相撲の蚊帳(1896)〈三代目柳家小さん〉)
  4. 損をしたり、不利益をこうむったりしないこと。
    1. [初出の実例]「森井銀行は『土(ツチ)つかず』で赤江借金を整理したのである」(出典真理の春(1930)〈細田民樹〉森井コンツェルン)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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